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マレーシア機撃墜に関する記事

2014年07月28日(月)朝刊2面 調査団 現場入れず より

おかしさを指摘したい部分は全段落にわたっている。あまりにも多いので、一部のみを挙げる。まず、最初の部分。



 マレーシア機が武装集団の地対空ミサイルで撃墜されたとすれば、ミサイルの破片や爆発による損傷を示す残骸が現場で確認・回収されるはずだ。まだ収容されていない遺体もある。武装集団は現場で証拠隠滅を図っているとも伝えられる。真相解明に重要な現場保存は、時間がたてばたつほど損なわれていく


「回収されるはずだ」の意味が曖昧に思える。「回収できるはずだ」または「回収されなければならない」のようにも取れるが、「放っておけば、やがて自然に回収されるはずだ」とか、「回収されることになっている」という意味にも取れる。

最後の文の主語・述語を抜き出すと「現場保存は、損なわれ」となるが、「現場保存を損なう」という表現は聞いたことがない。

私なりに内容を解釈すると、以下のような書き方になる。



 マレーシア機が武装集団の地対空ミサイルで撃墜されたとすれば、ミサイルの破片や爆発による損傷を示す残骸現場で確認・回収できるはずだ。まだ収容されていない遺体もある。武装集団は現場で証拠隠滅を図っているとも伝えられる。現場保存は真相解明に必須だが、それが時間とともに困難になっている



その次の段落は最初の文がおかしい。



 墜落現場では、治安状況を監視している全欧安保協力機構(OSCE)のメンバーらの行動が武装集団に制限されている。「財布やパスポート、遺体の小さな一部も散乱している。機体の破片は切り刻まれ、取り外して持ち出されている」。25日に現場を訪れた監視団の一人はこう話した。


「行動が」で区切っていないため、読みにくい。以下は改善案。



 墜落現場では、治安状況を監視している全欧安保協力機構(OSCE)のメンバーらの行動武装集団制限している

  または

 墜落現場では、治安状況を監視する全欧安保協力機構(OSCE)のメンバーらの行動が、武装集団によって制限されている


記事の終わり近くには以下の文がある。



 オランダとオーストラリアは、調査団の身の安全を守るための警察官を派遣。それぞれ40人がハリコフに到着した。マレーシア政府は27日、親ロシア派の「ドネツク人民共和国首相」を名乗るボロダイ氏と、警察官が墜落現場で活動することに合意したと発表した。ただ他国で警察活動を行うためのウクライナ議会の承認が得られていない

よく読むと、「これらの国々が他国で警察活動を行うことに対し、ウクライナ議会は承認していない」という意味らしいことがわかる。しかし瞬時には、他国で警察活動を行うのはウクライナ、のように読めてしまう。以下は改善案。







ただ他国による警察活動に対するウクライナ議会の承認得られていない

または、もっと文字数が増えても構わなければ、左記のようにも言える。

ただ他国警察活動を行うことに対し、ウクライナ議会の承認得られていない



これだけ突っ込みを入れたくなる記事も珍しい。



縦書きには、ウェブページで縦書きレイアウト を利用させていただいています。

ホームページ もご覧ください。


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